介護士は、介護の現場だけでなく医療機関でも募集されていることが多い職業です。介護士は介護の専門知識が必要ですが、医療知識も持っておくと強みになるのは間違いないでしょう。医療知識がなくても、もちろん働くことは可能です。しかし、医療知識を持つ必要性はだんだんと高まってきています。介護施設で利用者の介護をしていると、大半の人が何らかの病気を患っていることが分かります。
症状の深刻さには個人差があり、日常生活には問題がない人も多いのは確かです。しかし、毎日薬を飲まなければならない人や、食事制限を強いられている人も少なくありません。認知症やうつ病などを患っているためのコミュニケーションに支障をきたしているケースもあります。このように病気を患っている利用者が多いことに留意して、介護士は個々の利用者に対して適切な対応をできるようにすることが大切です。病気への対応では、最低限の医療知識を持っていることは必要でしょう。病気ごとに適切な対応ややってはならない対応があります。治療方法には分からないとしても、利用者への接し方については学んで理解しておくのが大切です。
また、介護現場では医師や医療機関との連携も行われるようになりました。現場で利用者の様子を伝えたり、医師からの指示を受けて対応をしたりする上でも医療知識は必要です。介護士は専門業務をする上では高度な医療知識がなくても問題はありません。しかし、基本的な知識が身についていないと現場で適切な介護サービスを提供するのが難しいのが実態なのです。